
白バイの車名として見かけるCB1300Pは、市販のCB1300と何が違うのでしょうか。CB1300Pは警察の白バイとして使われるHondaの大型二輪で、市販車のCB1300 SUPER FOURやSUPER BOL D’ORとは、公式資料でも型式を分けて扱われています。
ここでは、車名、型式、仕事に使う装備という順に違いを整理します。市販車のスペックをそのまま白バイの数字だと思い込まず、手元の写真や資料が何を示しているのか読み解いていきましょう。
CB1300Pはどんな白バイ?市販車との違い

最初に押さえたいのは、「CB1300」という共通する呼び名だけで同じ仕様と判断しないことです。CB1300Pについては白バイとしての用途、市販CB1300については販売されるモデルと年式を、それぞれ対応する資料で確かめます。
| 名称 | 資料で確認する対象 | 比較するときのポイント |
|---|---|---|
| CB1300P | 警察の白バイ、緊急自動車 | Pに対応する型式・装備を読む |
| CB1300 SUPER FOUR | 市販のロードスポーツモデル | 年式と標準・SPの区分をそろえる |
| CB1300 SUPER BOL D’OR | 市販のカウル付きモデル | 外観が似ていてもPの諸元と混ぜない |
白バイとしての使用はHondaの資料で確認できる
Hondaの交通安全情報紙SJ・2024年冬号には、警察庁交通局長との対談が掲載されています。そこでCB1300Pは、全国の警察に配備され、白バイ隊員が使用する大型バイクとして紹介されています。
この対談は2023年11月に行われたものです。少なくともその時点での白バイとしての位置付けを確認できますが、現在の全国配備台数を数えた資料ではありません。「全国で何台あるか」「今年は何割を占めるか」という疑問には、別の時点の統計が必要になります。
写真に添えられた車名が気になったときは、まずこうした車種の位置付けを確認すると、その後の情報を整理しやすくなります。市販車を白く塗ったもの、という見た目だけの理解から一歩進められるところです。
型式はSC62とSC54を分けて読む

違いが具体的に分かるのが、Hondaの2022年12月8日届出のリコール情報です。対象表では、CB1300Pが「8BL-SC62」、市販のCB1300 SUPER FOURとSUPER BOLD’ORが「8BL-SC54」として別々に記載されています。CB1300Pの備考欄には、緊急自動車であることも示されています。
型式とは、車両の種類を識別するための記号です。短い車名が似ていても、参照する型式が違えば、対象資料や部品を同じと決めることはできません。車台番号の文字列に含まれるSC62・SC54も、資料を照合するときの手掛かりになります。
私は、この型式の区別を最初に見ると、白バイへの興味が具体的な理解につながると感じます。外観の迫力だけを比べるより、「その数字はどちらの車両のものか」を判断できるようになるからです。中古の市販CB1300を検討している人にとっても、白バイの記事から別仕様の数値を拾ってしまうことを防げます。
ただし、SC62という記号だけで、あらゆる製作年のCB1300Pの装備を一度に確定できるわけではありません。次に見るべきなのが、その資料の届出日と対象範囲です。
警光灯・サイレン・無線機は用途に結び付く装備
同じリコール情報には、緊急自動車のアース部分の不具合により、警光灯、サイレン、無線機が使えなくなるおそれがあると説明されています。白バイとしての役割に関わる装備が、メーカーの説明にも登場しているわけです。
警光灯は光で、サイレンは音で周囲へ知らせる装置で、無線機は連絡のための機器です。装備の意味から見ていくと、白い車体やケースの印象だけでなく、業務用車両としてどんな役割を担っているかが理解しやすくなります。
ここで紹介したのは装備の存在と用途です。配置や操作部、電源容量、配線の構成までを全年度共通の仕様として示しているわけではありません。外観写真を見ながら調べる場合も、撮影年、車両の説明、展示の状態を一緒に読んでみてください。
CB1300Pの仕様・価格情報を読むときの確認点

CB1300Pを調べると、市販CB1300の数値や、過去の白バイを扱う情報が同じ検索結果に並びます。資料を比較するときは、名前に加えて「対象の年」「型式」「数字の意味」をそろえると、何が分かって何がまだ分からないかを整理できます。
年式の違いは資料の対象範囲で確認する

Hondaの過去のリコール資料には、2015年の届出で「EBL-SC62」、2018年の届出で「2BL-SC62」というCB1300Pの型式が掲載されています。前述した2022年の「8BL-SC62」と合わせると、先頭の記号まで含めて資料を読む必要があることが分かります。
例えば、2018年7月のHondaリコール対象表は、その届出で対象となる車両の範囲を示したものです。掲載年をCB1300Pの初登場年と読んだり、記載された対象車の台数を全国配備台数と読んだりすると、資料の意味が変わってしまいます。
- 資料の公開日と、対象車両の製作期間を分ける。
- 車名に加え、EBL・2BL・8BLを含む型式を確認する。
- 対象台数が何を数えたものなのかを読む。
- 現在の車両について調べるなら、その車台番号や車両説明と照合する。
年式別の細かな装備を調べるときにも、この順番が役立ちます。古い資料が間違っているのではなく、別の時期の車両を説明していることがあるからです。
市販車の排気量・出力・重さをそのまま転用しない
Hondaの市販CB1300公式ページには、Final Editionの主要諸元が掲載されています。そこにある総排気量1,284cm³や最高出力113PSという数値は、ページに記された市販モデルのものです。車名・型式も8BL-SC54と明示されています。
CB1300Pの専用諸元を知りたいときに、この表だけで答えを埋めるのは適切ではありません。特に、車両重量や装備を比較する場合は、車種、年式、装備の状態、測定上の区分が同じかをそろえてから見る必要があります。
数字を紹介する記事に出会ったら、出典の車名まで戻って確かめるのがおすすめです。「CB1300だから同じ」という説明より、どの年のどの仕様の値なのかが分かる説明の方が、比較の材料として使いやすいと思います。
本記事では、確認した一次資料にそろったCB1300P専用の諸元表がないため、最高出力、最高速度、車両重量の一覧は掲載していません。数値が未掲載であることと、性能が低いことは別です。白バイの能力を理解するためにも、比較条件のない数字を増やすより、確かめられる用途と仕様の区別を押さえたいところです。
購入価格と後継の話は市販車と分ける
市販CB1300のメーカー希望小売価格は、その市販車を説明する値です。警察向けCB1300Pの調達価格や、特定の車両が一般に販売される条件を示しているわけではありません。
「CB1300Pはいくらで買えるのか」と気になった場合は、最初に探しているものを整理しましょう。市販のSUPER BOL D’ORが欲しいのか、CB1300Pそのものの情報を知りたいのか、模型や展示車を探しているのかで、見るべき案内は変わります。本記事で確認した資料からは、一般向けのCB1300P新車販売価格は確認できませんでした。
また、市販CB1300のFinal Editionという名称から、白バイの運用終了時期や全国の後継車を決めつけることもできません。販売モデルの発表と、警察が車両を調達・更新する計画は別の情報だからです。
市販モデルの変遷や購入候補の話を詳しく知りたい場合は、CB1300のモデルチェンジとFinal Editionを整理した記事を参考にしてください。この記事では、CB1300Pの位置付けを理解するところまでを扱っています。
よくある質問
CB1300PとCB1300 SUPER BOL D’ORは同じ車種ですか?
同じものとして仕様を扱わない方がよいです。Hondaのリコール対象表では、CB1300Pと市販SUPER BOL D’ORを異なる型式で掲載しています。外観が似ていても、資料の対象車名をそろえて確認しましょう。
CB1300Pの「P」は何の略ですか?
本記事で確認したメーカー資料では、文字の由来を直接説明する記述は確認できませんでした。白バイとして使われることは公式資料で確認できますが、略称の展開まで推測で確定することは避けています。
CB1300Pの重量や馬力は市販CB1300の数値でよいですか?
そのまま使わず、CB1300Pの該当年式・仕様を明示した資料で確認してください。市販Final Editionの主要諸元表は、P専用の諸元を証明するものではありません。
CB1300のFinal Editionが出たら、白バイもすべて交代しますか?
市販車の最終モデル発表だけから、白バイの全国的な交代時期は分かりません。特定の警察の導入情報があっても、その地域・時点の話として読み分ける必要があります。
CB1300Pは用途・型式・対象年をそろえて理解する
CB1300Pについて確かめられるのは、Honda製の白バイとして使われ、市販CB1300とは型式を分けて扱われていることです。警光灯・サイレン・無線機という装備にも、その用途が表れています。
調べるときは、車名のP、SC62などの型式、資料の対象時期をひと組にして見てみてください。似た名前の市販車の数字を混ぜずに読むだけで、白バイとしての特徴と、自分が購入を検討するCB1300の情報を整理しやすくなります。





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